360度サーベイとタレントマネジメントシステムをフル活用したマネジメント変革を推進

株式会社山梨中央銀行様

株式会社山梨中央銀行様は創業145年の歴史を持つ地方銀行です。歴史と伝統に裏付けられた確固たる経営理念である“地域密着と健全経営”にもとづき、山梨県の地域社会の繁栄や経済発展に貢献されています。現在では、激しさを増している銀行業界を巡る環境の変化に適応していくため、人材紹介業を始めとする新規事業への挑戦など、旧来の銀行業務の枠にとらわれない、お客さま起点の新たな価値を創造するための変革を続けていらっしゃいます。
その一環として、従来のマネジメントのあり方を変革するため、新たな取組みを始められています。今回のインタビューでは、新たに導入された360度サーベイとタレントマネジメントに関しまして、人事部の鈴木氏、石川氏に話を伺いました。

株式会社山梨中央銀行様 鈴木健介氏、石川彩子氏左から鈴木 健介氏、石川 彩子氏

CONTENTS

  1. 導入目的を踏まえた提案と充実したフィードバックセッションの提供
  2. 続けていくことで成果が見えてくる
  3. 今後に向けて

導入目的を踏まえた提案と充実したフィードバックセッションの提供

―360度サーベイを実施しようとお考えになった背景は?

鈴木氏(以下、敬称略) 目的は、3つありました。①マネジメントの改善、②マネジメント状況の可視化、③組織風土の改善です。旧態依然とした組織のままですと、これからの時代はなかなか生き残っていけないと感じています。特に、若い人材には銀行の将来に希望を持っていただきたいので、彼らにとって魅力的な組織に映るよう、風土の改善は喫緊の課題です。

―360度サーベイという手法自体は昔からありますが、昨年度がはじめての実施ですか?

鈴木 以前から360度サーベイをやってほしいという声はあったものの、これまでは全くやっていませんでした。

―関係者間で反対の声はありましたか?

鈴木 反対の声はなかったですが、現場のマネジャーの中からは評価に影響するのではと心配する声が出てきました。ただ、評価には使わないと強調して発信したので、不安は払しょくされたと思います。

―パーソル総研をお選びいただいたポイントは?

鈴木 360度サーベイを提供している会社を何社か調べて、実際に接触したのは4社ありました。そのなかで最終的にパーソル総研さんを選んだ理由は、①きちんと導入目的を踏まえて提案をして頂いたこと、②360度サーベイ実施後のフィードバックの機会を重視されていることの2点です。サーベイを実施するだけのベンダーさんだと金額的にはより安いですが、360度サーベイについて調べるにつれてフィードバックセッションの重要性を認識するようになり、パーソル総研さんを選びました。

―はじめて360度サーベイを実施する上で、どんな苦労がありましたか?

石川氏(以下、敬称略) 評価者の組み合わせを選ぶことです。あまり負担なく360度サーベイを始めたいということもあり、被評価者に関わる人全員を評価者とするのではなく、最大10人に評価者を限定したのです。その10人の組み合わせもランダムではなく男女や役職がまんべんなく入るように10人の評価者を選んだので大変でした。

続けていくことで成果が見えてくる

―まず360度サーベイ「LDR-ATLAS(リーダー・アトラス)」とフィードバックセッションを実施した感想は?

鈴木 マネジメント職の方にとっては日々の自分の行動を客観的に見る機会となったと思います。多少ショックを受けた方もいらっしゃるようですが、そういう方は自分の考えと周囲からの見え方とのギャップに気づくことができて良かったのではないかと思います。

―フィードバックセッションに参加いただいたマネジャーからの感想は?

石川 参加後に話したマネジャーからは、「フィードバックセッションで作成した行動計画を日々の行動できちんと実行するのは難しいね」という感想がありました。フィードバックセッションでは、受け止め方や、注意点、意識や行動の改善についてまでフォローしていただけるので安心でしたが、実際に行動に移して定着させるためには、繰り返して行っていくしかないと思います。

鈴木 評価結果を使って、部下とコミュニケーションしたという話も聞きました。

―3つの実施目的のうち、明らかに達成できたというものはすでにありますか?

鈴木 繰り返しやっていくことで成果が出るものだと思います。

石川 評価する側もまだ慣れていないと思われるので、今後も続けていくことでもっと本音が出てくるかもしれません。

今後に向けて

―今後も360度サーベイ「LDR-ATLAS(リーダー・アトラス)」とフィードバックセッションを実施いただきますが、今回の対象と、今後の実施頻度は?

鈴木 ほとんど前回と同じ対象ですが、次回は営業店の副支店長も対象に加える予定です。ほとんどの方が2回目の実施となります。実施頻度としては、今後ずっと年に1回やっていきたいと思っています。

―貴行では、パーソル総研のタレントマネジメントシステム「HITO-Talent」も導入いただきましたが、どのようにご活用される予定でしょうか?

鈴木 人材に関する情報が社内の至るところに散在しているので、一元化・可視化した上で、分析を行い、抽出した課題に対して取り組みを進めたいと思っています。このタレントマネジメントシステムのなかに360度サーベイの情報も入れていく予定です。

―次回に向けてどのようなご期待をお持ちでしょうか?

鈴木 1回目から2回目の変化など、2回目の結果でどのようにマネジャーが成長していくか、非常に興味があるところです。

石川 2回目が楽しみです。どんな風に結果を活かしていけるか、パーソル総研さんに引き続きご相談させて頂きたいです。

取材日:2021年11月
所属・役職は取材当時のものです。

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