多様な人材が集まる企業がパフォーマンスナビ活用で「ビジネス感覚」共有のきっかけに

横浜エフエム放送株式会社様

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横浜エフエム放送株式会社様
総務部長 兼 業務部長 浜越玲臣様
総務部 マネージャー 鈴木思保様
編成部 伊藤 潤様

神奈川県のFMラジオ局「横浜エフエム放送株式会社」は、地域に密着したコンテンツに加え、音声型コンテンツ・ポッドキャストも拡充し、幅広いリスナー層を獲得しています。同社では、2021年度からパーソル総合研究所の「パフォーマンスナビ」を導入、全社員が研修プログラムを受講しています。
今回は「パフォーマンスナビ」導入の背景や、受講者の声、今後の展望などについて、総務部長 兼 業務部長の浜越様、総務部マネージャーの鈴木様にお話を伺いました。

CONTENTS

  1. 【導入のきっかけと背景】多様なバックボーンを持つ社員が「共通のビジネス感覚」を持つ必要性
  2. 導入の決め手は「豊富な講座の数」と「コストパフォーマンス」
  3. 【導入成果】社内では双方向性のある「ライブ型研修」が好評。若手育成に変化の兆しも
  4. 【受講者の声】仕事で活かせる社会人としての基礎を学ぶ
  5. 【今後の展望】組織の「適材適所」に心理的資本診断ツール「HEROIC(ヒロイック)」の活用を検討

【導入のきっかけと背景】多様なバックボーンを持つ社員が「共通のビジネス感覚」を持つ必要性

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総務部長 兼 業務部長 浜越玲臣様

―2021年から「パフォーマンスナビ」を導入されています。その導入背景についてお聞かせください。

鈴木様:FMヨコハマは、おもに管理部門、編成、営業、技術の4つの部門で構成されています。中途採用社員が多く、さまざまな業界から、多様な経験を持った社員が入社します。
その多様さが強みではあるのですが、入社時のビジネスマナーやスキルが一様ではない点に課題がありました。また、若手社員の増加に伴い、先輩や上司となる社員のコーチングスキル修得も必要になっていた時期でした。

仕事柄、放送技術や報道の理念・倫理など、放送業界に特化した専門的な内容を学ぶ機会には事欠きません。しかし一般的なビジネススキルについては、外部研修の選択や受講の判断を各部門に委ねており、全社的な研修制度がないことに課題を感じていました。

そこで、汎用的なビジネスマナーやスキルを全員が体系的に学べるよう、階層別研修システムを構築しようと検討し始めました。

導入の決め手は「豊富な講座の数」と「コストパフォーマンス」

浜越様:どのような教育体制を築いていくのかを検討し始めたタイミングで、「パフォーマンスナビ」の紹介を受けました。
2021年に導入した当時はコロナ禍でしたし、リモートで受講できる点は、当社のビジネス形態とマッチしていました。講座の種類が充実している点も決め手となりました。

鈴木様:「全社員が、継続的に、必要なプログラムを受けられる」という条件を満たしていましたし、導入コストを抑えることができるという魅力もあり、チャレンジしやすかったです。

【導入成果】社内では双方向性のある「ライブ型研修」が好評。若手育成に変化の兆しも

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総務部 マネージャー 鈴木思保様

―「パフォーマンスナビ」をどのように利用していますか?

鈴木様:現在、全社員が「パフォーマンスナビ」を受講できる環境を整えています。受講する講座は階層別に選定しています。

若手社員には、ビジネスマナーや基本的な仕事の進め方に関する講座を、管理職には評価者研修、コーチングスキル、労務管理、ハラスメントに関するプログラムを受講してもらうことが多いです。また、当社はリスナーの個人情報も扱いますので、担当部署の社員は、オンデマンド研修の「個人情報漏えいへの対応と対策」に関する講座も受講しています。

―受講者の反響はいかがしょうか。

鈴木様:受講後に報告書を提出してもらっていますが好評です。仕事の合間にオンラインで受講できるため時間的な負担が少なく、忙しい中堅社員にとって重要なポイントのようです。

社内ではライブ型の研修の評価が特に高いですね。日本全国、さまざまな場所から受講者がオンラインで集まり、特定のテーマで話し合うという機会は大変貴重で、「良い経験になった」という感想が聞かれました。社内の社員数名が同じライブ型研修を受講したケースでは、普段の業務では話さないようなテーマで議論をし、新鮮だったということです。

ライブ型研修は日時が決まっているため、あらかじめ「この日のこの時間」と時間を調整し、参加しているようです。他の受講者と双方向のコミュニケーションからは学ぶことが多く、実りある時間を過ごせているようでうれしく思います。

―導入後、社内の雰囲気に変化はありましたか?

鈴木様:新入社員の研修担当をする社員が、きめ細やかなサポートをしていたのが印象的でした。研修を通じて、「後輩を育成する」「サポートする」という意識が、徐々に社内で醸成されているように思います。

すぐに役立つ知識でなくても、研修で1度耳にしていれば、何かの折に「こういうときには、こうした方いい」というヒントになるかもしれませんから、継続してやっていく必要があると考えています。学んだことをすぐに実践するのは難しいかもしれませんが、聞いたことがあるのとないのとでは、全く違うと思います。

浜越様:これまでは個々の力に頼っていた業務もありましたが、現在はチーム力を強化しています。それに伴い、管理職のマネジメント能力がますます求められるようになりました。

鈴木が話した通り、学びは1度で終わらせずに、継続することが大事です。ライブ講座以外にも、必要に応じて「パフォーマンスナビ」のオンデマンド研修を、繰り返し視聴できるのも有益だと感じています。

現在、「パフォーマンスナビ」で受講する講座は、総務部である程度指定しているのですが、今後は社員の方から「こういう講座がありますか?」と質問するような自主性が生まれてくる状態を目指しています。

【受講者の声】仕事で活かせる社会人としての基礎を学ぶ

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編成部 伊藤 潤様(入社3年目)

―受講者を代表して伊藤様に伺います。「パフォーマンスナビ」を受講された感想や今後の展望などを教えてください。

伊藤様:FMヨコハマに転職し、今年で3年目になりました。
前職では番組の制作業務に携わり、約2年半勤めました。業務に必要なスキルやマナーは先輩のやり方を見て覚えましたが、FMヨコハマに転職してからは、ラジオ局員・会社員として、一般常識が求められていることを痛感しました。
私がこれまで触れていたのは「ラジオ業界の常識」であり、一般常識ではなかったことに気が付いたのです。「パフォーマンスナビ」を通じて、社会人としての基礎に触れられる機会はとても貴重でした。

これまで、3つのライブ講座を受講しました。さまざまな場所から受講者が参加していて、初対面の相手と画面越しに話をし、良い刺激になりました。コロナ禍真っただ中の入社でしたので、「そちらの会社は、今どんな感じですか?」というような、フラットなコミュニケーションも純粋に楽しかったです。

直近で受講したのは「中堅社員の主体性と実行力養成講座」と「論理的思考力研修」です。
「論理的思考力研修」では、物事を順序だてて考える方法、根拠に基づいた思考の仕方、抽象的な事柄をフレームで思考する方法などを学びました。

今までの自分だったら「なんとなく、こちらの方がいいんじゃないか」「あのときこうだったから、これでいこう」などと、感覚や経験に頼っていたケースでも、論理的に考える方法があるのだということに気が付きました。

私が所属している編成部の仕事では、番組を担当している制作現場と密なコミュニケーションが不可欠です。番組の方向性を考える時などに、「なんとなく、こっちでいきましょう」と言い方をするのではなく、より伝わりやすく、説得力のある伝え方を意識できるようになったのは研修の成果だと感じます。

番組の企画を進めるにあたり、その時間のリスナーの動向や必要な情報を収集した上で、チームの中でどう動いていくのか、どのように人を企画に巻き込んでいくのかということも意識するようになりました。当たり前のことかもしれませんが、研修を受けるまでは、感覚的に動いてきたと思います。ライブ型研修の「中堅社員の主体性と実行力養成講座」で学んだことが役に立ちました。

現場では、ベテランの人と対等にコミュニケーションを取らなければならない場面も多々あります。学んだことを意識しながら日々の業務に対峙していると、伝え方次第で真意は伝わるし、自分が主体的に動くことで、相手も動いてくれることがわかってきました。

また、編成の仕事には、DJに気持ちよく話してもらうための「環境整備」という役割もあります。近年、インターネットとラジオの融合が進んでおり、まれに、インターネット上の心無い声が、意図せずDJの目に入り、思いのほかダメージを受けてしまうケースもあります。

ラジオは、話し手の「素」が伝わりやすいメディアです。DJがその人らしく話し続けてもらうために、編成部としてコミュニケーションを取り、周囲の環境を整えていく必要があります。そのためにも、学ばなければならないことがたくさんあります。

私はまだ会社の中では若手ですが、年上のメンバーもおり、マネジメントに関する講座に関心があります。ライブ型の研修がおもしろかったので、機会があれば他業種の管理職世代の人とお話し、今の20代がどう見えているのかを聞いてみたいです。

【今後の展望】組織の「適材適所」に心理的資本診断ツール「HEROIC(ヒロイック)」の活用を検討

―再び、浜越様・鈴木様にうかがいます。御社の今後の社員教育の方針についてお聞かせください。

鈴木様:今後は、一般的なスキルのほかに、マーケティングやデータサイエンティストなどの講座も受講する機会を持ってもらいたいと考えています。

浜越様:近年、ラジオの試聴環境が変化しており、音声広告が見直されています。マーケティングスキルは重要ですね。消費者の購買行動はインターネットとの親和性が高く、SNSの活用も重要になってきています。インターネットのマーケティングのスキルを養い、訴求力を高めていく必要があると思います。

―関心のあるプログラムがあれば、ぜひお聞かせください。

浜越様:当社はジョブローテーションが少ないのですが、若い社員が経験を積むために、部署異動の機会があってもいいのでないか、と考えています。

その際、自分自身の現状をチェックできるようなツールがあると便利ですね。現在は「パフォーマンスナビサーベイパック」の、心理的資本診断ツール「HEROIC(ヒロイック)」に関心があります。社員の希望を汲みながら、組織の「適材適所」に役立てていきたいと思っています。

(ライター:北川和子  編集:坂口弥生)

取材日:2023年10月 所属・役職は取材当時のものです。

横浜エフエム放送株式会社様

業種:情報・通信業
従業員数:30名(取材当時)

https://www.fmyokohama.co.jp/

1985年に開局した横浜エフエム放送株式会社(通称:FMヨコハマ/Fm Yokohama)は、神奈川県を放送対象地域とするFMラジオ放送局。神奈川県内を中心に、東京都や千葉県、埼玉県の一部エリアもカバーしている。
音楽を中心とし、地域の情報や神奈川県の文化、観光情報を発信。地域密着型のイベントやキャンペーンも頻繁に実施し、幅広いコンテンツでリスナーを楽しませ、地域住民との繋がりを深める活動を行っている。

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