営業革新成功事例(5)

店舗一体CS改善トレーニングでCSランキング下位から5位以内に

店舗トレーニングにおける継続的なPDCAの展開によりCS下位店からの脱却。

業種:自動車

エリア

中部エリア

対象人数

25人

準備期間

1.5ヶ月

実施期間

半年

研修実施回数

6回

課題と解決策

お客様が認識していた課題の整理

  • セールスやサービス、ショールームスタッフが一体となったCS改善活動ができていない。

  • 本部がまとめている顧客満足度の調査結果を現場の改善活動につなげられていない。

  • 外部環境、お客様の期待の変化を踏まえ、販売店における顧客接点プロセスにおいて見直すべき部分が見受けられる。

CS向上に向け店舗一体となって改善活動に取り組むための課題と解決策

課題

優秀なスタッフのトークやスキル、プロセスはなかなか可視化しにくい。

解決策

顧客接点プロセスごとに顧客満足度を高めるための具体的な取り組みをスタッフ全員で洗い出しを行う。

課題

セールス以外の各スタッフが顧客満足度への意識が低く、モチベーションの違いが大きい。

解決策

CS向上の重要性と共に、各スタッフの期待役割を再確認し、店舗一体となったチーム連携によるカスタマータッチを実践する。

課題

顧客満足度の調査結果を現場にフィードバックする。

解決策

店舗のマネジャーが中心となって定期的に調査結果をフィードバックする。スタッフ全員で改善検討会を実施し改善活動のPDCAをまわす。

課題

各店舗の取り組みを共有することが難しい。

解決策

クラウドを活用して、各店舗の取り組み、スタッフの発表映像やロールプレイ映像を気軽に学び、共有し、振り返られる環境を構築する。

実施内容

ご提案の要点

顧客満足向上に向けた顧客接点プロセスの見直し

  • 各スタッフが連携してお客様をおもてなしするための活動を可視化。

調査結果を現場の改善活動につなげる

  • CS向上をテーマとした改善活動の仕組み化。

  • CSの重要性、各スタッフの期待役割の再確認。

トレーニングと現場実践のPDCAによる現場定着

  • トレーニングでアクションプランを設定、現場実践を踏まえ、次のトレーニングで「やってみてどうだったか」の振り返りを実施。

  • エリアマネジャーによるサポートやクラウドによる学習により現場定着をフォロー。

実施した研修およびコンサルティングの概要

実施した研修およびコンサルティングの概要の図

STEP1 基礎調査・準備

  • CSのデータ分析を行い、対象店舗のエリアマネジャーのヒアリングを通じて各店舗の現状を把握する。

  • 店舗観察および現場ヒアリングを通じて、店舗の課題に即したトレーニングテーマの絞り込みと細かなプランニングを実施する。

  • 改善目標についてKPIを設定する。

STEP2 トレーニングと現場実践によるPDCA展開

  • 調査結果から店舗のCSの現状を共有し、改善に向けた課題、対策を検討、アクションプランに落とし込む。

  • 現場実践につなげ、次回トレーニングでレビューを行う。

  • カスタマータッチの重要性を理解し、店舗ごとの活動計画を立案する。

  • お客様囲い込みに向けた具体的な施策を立案し、実際にTELアプローチなどを実践する。

  • 顧客接点プロセスについて改めて振り返り、顧客満足向上に向けた各プロセスの実施項目を検討する。

  • セールスとサービスの連携によりフォローアップの改善施策を検討する。

  • 各トレーニングの後には、その会のテーマにまつわるアクションプランを実践する。エリアマネジャーのサポートを受けながら、実践の中でよりよい方法を検討する。

  • 現場実践期間中はクラウド学習により、トレーニングビデオ/ロールプレイ映像/理解度テストなどを配信し、知識の定着を図る。

STEP3 KPI効果測定

  • 成果発表、KPIの効果測定を実施し、次の課題を検討する。

プロジェクトの成果

成果1

各店舗が一丸となって顧客満足度改善に関するアクションプランを立案し、実践ができるようになった。

成果2

顧客満足度の評価が改善されCSランキングが上位5位以内にランクアップした。

成果3

顧客満足度の向上に合わせ、新車の販売実績、サービス売上が拡大した。

成功事例からの学び

店舗一体となって問題の共有、課題の検討、改善活動の実践に取り組む

顧客視点から見れば、セールスの行動のみがCSの評価を決めるわけではありません。セールスを含めた顧客接点に関わるすべてのスタッフを巻き込みながら、顧客満足の重要性を理解し、改善活動を実践することが重要です。

アンケートの質、アンケート回収率の向上に取り組む

アンケートはなんでも取ればよいというものではなく、設問の質や回収率も非常に重要です。実際の顧客アンケートおよびアンケートの回収を通じて真の顧客の声に迫るための活動をし、もし回答率が低い場合は、回収率アップのためのアプローチを検討することが重要です。

顧客接点プロセスを徹底的に顧客満足の視点で見直す

新車購入、アフターフォロー、再購入といった顧客接点プロセスを顧客満足の視点で見直す必要があります。各メンバーが、すべてのプロセスで顧客満足のためにできることをアクションプランとしてまとめ、実践に移すことが重要です。

アクションプランを実行する癖をつける

立案したアクションプランはそのまま効果を発揮するとは限りません。実践を踏まえ、「やってみてどうだったか」といったレビューを繰り返しながら、顧客にとって本当に価値のある取り組みを洗い出し、ブラッシュアップしていく必要があります。このPDCAサイクルを通じて、現場にアクションプランを実行してレビューするサイクルを回す習慣を作ることが重要です。

調査結果を定期的に共有する仕組みを作る

毎月1回、四半期ごと、など定期的にCSに関する調査結果をスタッフと共有し、店舗が抱える問題、課題、対策を一緒に検討することが重要です。スタッフ一人ひとりの心に、お客さまを大切に思う心が芽生えれば自発的に改善活動につなげることができます。

コンサルタントのコメント

CS改善に関する取り組みは、「スタッフの能力」「お店の仕組み構築」「マネジメント」といった3つの側面を踏まえ、各店舗の現状に合わせた課題を抽出して、改善活動に取り組むことが重要だと思われます。
今回のプロジェクトは、チームワークを醸成し、店舗のマネジャーとスタッフが一丸となって顧客満足を目指す風土や改善ミーティングといった習慣ができあがったことが高い成果につながる大きな要因になったと思います。

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