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第五回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査

公開日:2021年8月31日(火) 

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調査概要

調査名 第五回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査
調査内容 新型コロナウイルス対策によるテレワークの実態・課題について、 東京五輪開催期間中かつ感染拡大による緊急事態宣言下での状況を定量的に把握する。
調査対象 【テレワーク実態について】 全国の就業者 20~59歳男女、勤務先従業員人数10人以上
正規雇用 n=20,514非正規雇用 n=4,931 公務員・団体職員 n=364

※これまでの調査データと比較するため、主に正規雇用の従業員の数値を用いて分析。
※正社員の調査結果の数値は平成27年国勢調査の正規の社員性年代別の構成比、第四回調査時の職種の構成比に合わせてウェイトバック処理。
※グラフ中のサンプル数はウェイトバック処理後のサンプル数。四捨五入処理の関係で、合計数値が異なる場合がある。


【テレワークのその他の実態について】 テレワーク実施者(正社員)=427
調査時期 2021年7月30日-8月1日
調査方法 調査会社モニターを用いたインターネット定量調査
調査実施主体 株式会社パーソル総合研究所

※報告書内の構成比の数値は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも 100%とならない場合がある

調査報告書(全文)

調査結果(サマリ)

テレワーク実態(全国)

正社員のテレワーク実施率は全国平均で27.5%、2020年4月から0.4ポイント減少

東京五輪開催期間中かつ第4回緊急事態宣言下における正社員のテレワーク実施率は、全国平均で27.5%。2020年4月比(1回目の緊急事態宣言時)では0.4ポイント減となり、2020年11月比では2.8ポイントの微増にとどまった(図1)。

図1.正社員のテレワーク実施率(全国平均)の推移

図1.正社員のテレワーク実施率(全国平均)の推移

テレワークを推奨・命令している企業は37.3%、2020年4月から3.5ポイント減少

テレワークに関する企業方針は、「テレワークが推奨されている」と「テレワークが命じられている」の合計で37.3% (従業員回答)。1回目の緊急事態宣言時(2020年4月)の40.7%比べて、マイナス3.4イントとやや微減傾向であった(図2)。

図2.テレワークに関する企業方針の推移(従業員回答)

図2.テレワークに関する企業方針の推移(従業員回答)

企業規模別のテレワーク実施率格差はやや拡大

企業規模別にテレワーク実施率を見ると、企業規模10人-100人未満のテレワーク実施率は15.2 %、1万人以上規模では45.5 %と30.3ポイントの差がある。2020年4月時点の差は26.4ポイントで、やや拡大傾向。企業規模別のテレワーク実施率格差は依然大きいまま推移している(図3)。

図3.企業規模別 テレワーク実施率 推移(正社員ベース)

図3.企業規模別 テレワーク実施率 推移(正社員ベース)

テレワーク実態(東京都)

4度目の緊急事態宣言と東京五輪開催にあたって「テレワーク・デイズ2021」と称してテレワークを推奨してきた東京都のテレワーク実施状況はどうだったのかを見た。

東京都における正社員のテレワーク実施率は47.3%、2020年4月から1.8ポイント減少

東京都における正社員のテレワーク実施率は47.3%。1回目の緊急事態宣言時2020年4月と比べて1.8ポイント減となり、2020年11月比では1.5ポイントの微増にとどまった(図4)。さらに東京五輪開催、4回目の緊急事態宣言発令のあった直近3ケ月(2021年5月~7月)の推移を見ると、テレワーク実施率・頻度ともにほぼ変化がなく、横ばいの状態だった(図5)。

図4.東京都における正社員のテレワーク実施率

図4.東京都における正社員のテレワーク実施率

図5.東京都におけるテレワーク実施頻度(2021年5月~7月)

図5.東京都におけるテレワーク実施頻度(2021年5月~7月)

「テレワーク・デイズ2021」の実態

「テレワーク・デイズ2021」の認知や推奨状況はどうだったのだろうか。

東京都の「テレワーク・デイズ2021」認知率は29.9%、推奨率は6.0%

政府・各省庁と東京都などが推進している「テレワーク・デイズ2021」施策に関して、東京都での認知率は29.9%、その他道府県で21.7%だった。会社から「テレワーク・デイズ2021」期間のテレワークが推奨されていた割合は、東京都で6.0%、その他道府県で3.6%であった(図6)。全体的な認知率と推奨率は低いが、期間中に会社からテレワークの推奨があった従業員に限ると、テレワークの実施率が東京都において71.8%と高かった(図7)。

図6.「テレワーク・デイズ2021」認知・推奨状況(東京都/全国)

図6.「テレワーク・デイズ2021」認知・推奨状況(東京都/全国)

図7.「テレワーク・デイズ2021」認知状況別テレワーク実施率(東京都)

図7.「テレワーク・デイズ2021」認知状況別テレワーク実施率(東京都)

今後のテレワーク実施意向と企業の方針

個人のテレワーク実施意向は78.6%、2020年11月から変化なし

テレワーク実施者のテレワーク継続意向は78.6%。2020年4月から11月にかけては増加傾向にあったが、今回の数値は2020年11月調査時点と同率だった(図8)。 コロナ収束後のテレワーク実施頻度の希望を見ると、現在テレワークを実施している人(テレワーク実施者)では、コロナ収束後も78.8%が1週間に1日以上のテレワークを希望している。また、現在テレワークを実施していない人(非テレワーク非実施者)においても、1週間に1日以上のテレワークを希望している人は33.0%いることが分かった(図9)。

図8.テレワーク実施者のテレワーク継続希望意向推移(正社員ベース)

図8.テレワーク実施者のテレワーク継続希望意向推移(正社員ベース)

図9.コロナ収束後のテレワーク希望頻度

図9.コロナ収束後のテレワーク希望頻度

ワクチン普及後の企業方針は「説明されていない」が58.8%

テレワーク実施者に対してワクチン普及後のテレワークに関する企業方針を聴取すると、「説明されていない」が58.8%。「すべての従業員向けにテレワーク推進予定」は25.8%、「一部テレワーク推進予定」が12.4%であった。

図10.ワクチン普及後の企業方針(従業員回答)

図10.ワクチン普及後の企業方針(従業員回答)

分析コメント

企業は今後のテレワーク方針の明示を

2021年の7~8月は五輪開催時期に新型コロナ感染が急拡大し、緊急事態宣言下で五輪開催するという異例の事態となった。そこで、東京五輪の開催時期かつ緊急事態宣言が発令されている状況下でのテレワークの実態・課題把握を目的に、2020年3月の開始以降、5回目となる緊急調査を実施した。

ワクチン接種への努力義務や飲食店への時短・休業の要請に注目が集まる中、企業においても出社抑制が進むかと思われたが、結果は正社員のテレワーク実施率(全国平均)が27.5%と過去調査結果とほぼ変わらなかった上に、2020年4月に発令された1回目の緊急事態宣言時と比べるとやや減少していた。

東京五輪開催時期の混在緩和を目的に、政府と東京都が中心となって2017年から進めてきた「テレワーク・デイズ」も開催期間中に実施されていたものの、認知率・推奨率ともに極めて低く、その実効性は薄かったと言わざるを得ない。

こうした結果から、今回のような異例の状況下であっても、企業側も働く個人側も出社を控えることによって人流を減らそうという意識は低かったといえるだろう。

コロナ対策に限らず、今後もテレワークは働き方の選択肢のひとつとして維持されるべきものである。しかし、ワクチン普及後の方針は約6割の企業で説明されておらず、計画策定は十分に進んでいないようだ。ポストコロナを見据え、企業は今の段階から自社における働き方の今後の方針をしっかりと定め、社員に向けて周知すべきである。

※本調査を引用いただく際は出所を明示してください。
出所の記載例:パーソル総合研究所「第五回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」

調査報告書(全文)

本調査結果の詳細/関連資料

業種別・職種別テレワーク実施率【PDF型式】

業種別・職種別テレワーク実施率【エクセル型式】

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