2023年2月17日発刊
日本の人的資本経営が危ない 強みを活かした変革の戦略

日本の人的資本経営が危ない 強みを活かした変革の戦略

概要

人的資本経営が話題になっています。ジョブ型雇用への転換と同様に、日本型経営の在り方に揺さぶりをかけているかの様相ですが、人的資本情報開示に関する世界的な波に乗って横滑りの形で整えても、本質を見逃して市場からは魅力的な投資対象とみなされなくなるリスクをはらんでいます。

人的資本の概念自体は海外をはじめ日本でも1990年ごろ、すでに存在していました。しかし、それから「失われた30年」の間に日本で積極的に取り組まれることはなく、海外ではGAFAなどの企業が無形資産に大きな投資をしてきた結果、今日の企業競争力の差に至ったと考えられます。

本書は、パーソル総合研究所が上場企業の経営者、人事部長に実施した最新調査(「人的資本情報開示に関する実態調査」 「人事部大研究調査」)に基づき、海外や他企業の横滑り的な模倣ではなく、強みを活かした人的資本経営の実現に向けた日本企業の姿と、カギを握る人事部の在り方を提示するものです。どのようなレベルでどこまで情報開示を行えばよいのかといった切実な疑問に答える内容となっています。

佐々木 聡 著
日経BP 日本経済新聞出版 2023/2/17 発行

INDEX

【第1部】人的資本の論理と戦略

  • 第1章. 進化の軌跡と国際比較

  • 第2章. フレームワークの正しい理解

  • 第3章. 情報開示の誤解を解く

  • 第4章. 独自性をどのように発揮するか

  • 第5章. データと本音で解き明かす本当に必要な対応

  • 第6章. 人事部が戦略人事になるために

【第2部】人的資本を骨抜きにしない論点解明――有識者の視点

  • 1.人的資本経営は「収益向上」のため ~人事部はダイバーシティ&インクルージョンの推進から
    保田隆明(慶應義塾大学総合政策学部教授)

  • 2.人的資本経営を“看板の掛け替え”で終わらせてはいけない ~個人の自由と裁量をどこまで尊重できるかが鍵
    浜田敬子(ジャーナリスト/前Business Insider Japan統括編集長/AERA元編集長)

  • 3.企業特殊性を最大限に生かす事業戦略と人材戦略を
    内田恭彦(山口大学経済学部大学院教授)

【第3部】先端をいく企業は何が違うのか――実践の現場の声

  • 1.KDDI~投資家との対話は学びの宝庫

  • 2.サイバーエージェント~自社の人材戦略に沿ったストーリーあるデータを開示

  • 3.SOMPOホールディングス~会社と社員のパーパスを重ね合わせエンゲージメントを向上

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