《Finding Paths. Making Impact.》未来をひらくのは社員 そのポテンシャル発揮の土壌をつくる

公開日 2024/12/02

オリックスグループは2023年11月より、新たな企業理念体系「ORIX Group Purpose & Culture」を導入した。活動の根幹となる「Purpose/存在意義」に「Finding Paths. Making Impact./変化に挑み、柔軟な発想と知の融合で、未来をひらくインパクトを。」を掲げ、次世代にオリックスらしさをつないでいくことを目指している。Purpose & Culture策定プロジェクトをけん引した石原氏にお話を伺った。

石原 知彦 氏

オリックス株式会社 執行役/コーポレート部門 人事、総務、広報、渉外管掌/取締役会事務局長 石原 知彦 氏

大学卒業後、三井信託銀行(現三井住友信託銀行)入社。2002年オリックス債権回収に入社後、05年よりオリックスに転籍。国内外の事業投資やM&A関連業務に従事した後、社長室、新規事業開発部、グループ広報・渉外部管掌補佐を経て、23年1月より現職。

Index

  1. 成長をけん引してきた創業時からの価値観を再定義
  2. 押し付けではなく自らの体験から自然にカルチャーを感じてほしい

成長をけん引してきた創業時からの価値観を再定義

石原氏

当社は、リース事業を起点に次々と隣接分野に進出し、現在は法人金融や自動車、再生可能エネルギー、空港運営まで、多岐にわたる事業をグローバルに展開しています。既存事業で得たノウハウや専門性を生かし、自由な発想とチャレンジ精神で新領域に挑みながら、成長を重ねてきました。

しかし、事業領域が拡充し、会社の規模が大きくなるにつれ、「オリックスグループとはどのような会社か」を言い表すことが社員でも難しくなっていました。また、ガバナンスの強化やコロナ禍といった社会の変化によって、組織の垣根を越えて自由に議論し、失敗を恐れず挑戦するという創業時からの《オリックスらしさ》が薄れているようにも感じていました。

そうした中で、国内外のグループ社員103名が主体となり、1年半をかけてゼロから策定したのが「ORIX Group Purpose & Culture」です。ワークショップを重ねて、オリックスの《らしさ》や《強み》、つくりたい未来について議論。そこから抽出されたエッセンスが、「多様性を力に変える。」「挑戦をおもしろがる。」「変化にチャンスを見出す。」という創業時から根付く価値観(Culture)でした。このような特徴を持つオリックスグループであるからこそ、《変化に挑み、柔軟な発想と知の融合で、未来をひらくインパクト》を生み出し続けていくという意味で、「Finding Paths. Making Impact.」を存在意義(Purpose)として明文化しました。

押し付けではなく自らの体験から自然にカルチャーを感じてほしい

石原氏

現在は、役員から順に研修を実施し、Purpose & Cultureを社内に浸透させている段階です。その際に気を付けているのが、言葉の押し付けにならないようにすること。浸透を担う管理職には、Purpose & Cultureのどういった部分に共感し、それは自身のどのような体験に基づいているのかを考え、部下にも同様の経験ができる機会を設けることを心掛けてほしいと伝えています。

すでに異なる部署間で自発的に連携して新事業を始める動きや、国内外の子会社や部署単位で自分たちのミッション・ビジョン・バリューをつくる動きなど、Purpose & Cultureを起点に再びオリックスらしい柔軟さや知の融合が生まれているので、この流れを大事に育てていきたいと思います。

Purposeに、オリックスの強みとして「時代の要請をいち早く捉え、それに応えるためのビジネスの芽を見出すこと」という一文があります。当社はこれまで、さまざまな分野のビジネスをファーストランナーとして切り開いてきました。それは社員がそれぞれの鋭い《嗅覚》によってニーズを捉え、旬なビジネスとして実らせてきた結果です。その意味でも今回の取り組みで、これまでの事業展開を支えてきた「人財像」を明確にできたことは、既存社員に対しても採用においても有意義であったと感じています。

あくまでも主人公は社員です。現場の社員一人ひとりが120%ポテンシャルを発揮できる土壌をつくること。それが私たち人事の最も重要な役割だと考えています。


※文中の内容・肩書等はすべて掲載当時のものです。


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