~組織の要である中間管理職の更なる成長を促すために~
本サーベイは、リーダーシップ・マネジメントをご専門とされる滋賀大学経済学部の小野善生教授監修のもと、中間管理職(部長・課長クラス)の能力開発を目的に、パーソル総合研究所が独自開発した360度評価ツールです。任された組織を成長・発展させるために中間管理職としてどのような能力や行動を開発すべきであるかを明確にすることができます。
中間管理職に期待される役割や責任は、複雑かつ先行きが不透明な時代において持続可能な組織運営の要諦としてますます重要視されています。中間管理職を対象とした能力開発の2大テーマである「リーダーシップ」と「マネジメント」はそれぞれ、組織の「変革・改善」を推進するため、そして組織を「維持・発展」させるために不可欠な要素です。本サーベイ『LDR-ATLAS(リーダー・アトラス)』は、「リーダーシップ」と「マネジメント」に含まれる要素はもちろんのこと、それらが機能するために必要な基盤となる要素「ファウンデーション」も診断します。
中間管理職本人による評価だけでなく、仕事上で関わる周囲の方(上司・同僚・部下)にも評価にご協力いただきますので、自己評価とのギャップなどをヒントに、周囲に与える影響を内省し、グループ・フィードバックセッションの場合は、同じ立場の人との対話を通して、中間管理職としての能力開発課題を設定することができます。 本サーベイの結果レポートをお渡しする際は、必ずフィードバックセッションを実施することを推奨いたします。サーベイ内容や、結果レポートの見方、解釈方法の理解を促進し、中間管理職として「今後にどうつなげるのか」をじっくりと時間をかけて考えます。
滋賀大学経済学部 教授
小野 善生
おの よしお
1997年滋賀大学経済学部卒業。2003年神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了、博士(経営学)取得。関西大学商学部准教授等を経て現職。専門は経営学、専攻は組織行動論、リーダーシップ論。フォロワーの視点からリーダーシップを明らかにする研究に取り組んでいる。主な著作として、『ライトワークス ビジネスベーシックシリーズ リーダーシップ』(ファーストプレス)、『まとめ役になれる!リーダーシップ入門講座』(中央経済社)、『最強のリーダーシップ論集中講義』(日本実業出版)、『フォロワーが語るリーダーシップ-認められるリーダーの研究-』(有斐閣)、『リーダーシップ徹底講座-すぐれた管理者を目指す人のために-』(中央経済社)、そのほか論文多数。
本サーベイの測定内容として以下の3要素があります。
各要素は、いくつかのサブ項目から構成されています。
ご契約からの大まかな流れは下記の通りです。サーベイ結果を被評価者にお渡しする「フィードバックセッション」は、個別でもグループ単位でも開催可能です。
時間 | 内容 |
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3時間 |
1.オリエンテーション ≪30分≫・お知らせ・サーベイの実施目的 ・サーベイ項目の理解 ✓マネジメントとリーダーシップ、ファウンデーションについて ✓サブ項目について ・レポートの解釈方法 2.レポートの返却~内省と対話 ≪90分≫・予想(他者評価が高そうな/低そうな項目・サブ項目)・返却~レポートの読み込み ・内省:具体的なエピソードを想起する~周囲に与えている影響を考える ・対話:他者との対話を通して、自らの行動傾向に対する理解を深める ・情報整理:期待役割に対する、自己の強み・弱み 3.今後について ≪30分≫・どのような場面で、どのような行動をとる必要があるか/とりたいかを宣言する |
管理職としての自分を内省することが今後の自己成長につながることを理解し、そのために360度サーベイの結果はとても有益な情報であることを理解します。フィードバックセッションでは、仮に自分にとってネガティブに捉えられるような情報であっても、自分に対する意義深いアドバイスであると受け止めるよう、前向きなマインドセットを醸成します。
単に周囲からの評価(点数)の高い・低いという結果を以て、自らの強み・弱みと考えるのではなく、周囲はなぜそのように見ているのかを内省し、その奥にある自らの動機にも目を向けるようにします。自己認識(セルフ・アウェアネス)を高められるように、グループでのフィードバックセッションの場合は他者との対話時間も取り入れます。他には、自己評価と他者評価のギャップが大きい点に着目するように促し、その解釈方法や注意点を学びます。
世の中の中間管理職の多くは、リーダーシップやマネジメントを整理して語ることができません。我流のマネジメントを行っているケースがほとんどです。360度サーベイには「コレクション効果」と呼ばれるものがあり、設問自体が中間管理職として「望ましい行動/望ましくない行動」を回答者に教えてくれています。フィードバックセッションは、それらを丁寧に見ていくことで、中間管理職に求められる行動を学ぶ機会になっています。