福利厚生実態調査2020

報酬は、給与(金銭的報酬)と福利厚生(非金銭的報酬)により構成され、福利厚生には「優秀人材のひき付け」や「社員の定着性の維持・向上」、「社員のモチベーション強化」、「健康管理・促進」を図る効果があると考えられています。より効果的な福利厚生制度の導入・運営のためには、雇用を取り巻く状況とともに変化する福利厚生のトレンドを押さえることが重要です。そこで、パーソル総合研究所では福利厚生実態調査2020を実施。以下に、2020年度調査の結果サマリをご紹介します。 『ジョブごと報酬水準』を提示するWEBサービス「Salaries」とともにご活用いただくことで、網羅的で適切な報酬分析にお役立ていただけます。

福利厚生の現状

通勤手当、退職金、慶弔など従来型の福利厚生を採用する企業が多い。

福利厚生項目40の選択肢から、現在導入しているものを聴取した。

福利厚生制度の導入状況

導入率の高い制度は、「通勤手当」「退職金」「従業員・家族の死亡弔慰金(死亡弔慰金)」「役職/専門職手当」「健康診断/人間ドック」が上位であり、導入率は80%を超えている。それ以下では、「結婚祝い金」「出産祝い金」「時短勤務」「研修、講座、資格取得、セミナー参加費補助(研修、資格取得等補助)」「法定日数以上の有給休暇」が70%台で続く。

導入率の高い制度TOP10

適用範囲・対象に差異のある制度 〔職位〕

管理職/非管理職により利用できる項目に差異がある企業は17.6%。管理職のみ利用できる項目トップは「役職/専門職手当」、非管理職のみ利用できる項目トップは「家族手当」である。

職位によって利用できる制度に差があるか 管理職・非管理職のみにある制度

適用範囲・対象に差異のある制度 〔勤続年数〕

勤続年数により差異がある企業は11.9%、該当項目は「退職金」「永年勤続祝い」。

勤続年数によって利用できる制度に差があるか

今後の制度見直し

「強化する項目がある」半数以上、大企業ほど「廃止・縮小」が多い傾向

現在導入している福利厚生項目を今後どのように変更(「強化」「新設」「廃止」「縮小」の確定・検討)していくか、その理由を聴取した。コロナ禍が経済活動や働き方に影響を及ぼすなど予想外の環境変化が生じる中、今後の方向性はどのような傾向にあるのだろうか。

※コメント内の「変化の理由」に関するグラフは表示しておりません

強化確定・検討

「強化する項目がある」とする回答は全体で53.9%。「強化」を確定・検討している具体的な項目は、「研修、講座、資格取得、セミナー参加費補助(研修、資格取得等補助)」(40.8%)がトップ。次いで「時短勤務」(35.2%)、「健康診断/人間ドック」(32.5%)、「法定日数以上の有給休暇」(26.5%)、「役職/専門職手当」(23.1%)が上位となっている。 強化する理由は「社員のモチベーションアップのため」(38.7%)、「優秀な人材の確保/離職防止のため」(32.6%)が上位に挙がり、それ以下としては「ワークライフバランス支援のため」(25.8%)、「在宅勤務・テレワークに対応するため」(23.2%)、「社員の健康管理・健康経営推進のため」(22.5%)が続く結果となった。

強化する福利厚生制度の有無

新設確定・検討

「新設する項目がある」とした回答は28.8%。業種や従業員数、資本、上場状況によって大きな差はなく、いずれにおいても20~30%台であった。新設を確定・検討している具体的な項目は、「在宅勤務手当」(23.9%)がトップ。次いで「確定拠出年金制度」(10.7%)、「託児・保育施設の設置/ベビーシッター料補助(託児・保育施設の設置等)」(10.6%)、「自転車/エコ通勤補助」(10.4%)、「外部カフェテリア・プラン」(9.9%)が上位にランクインした。 新設する理由は「社員のモチベーションアップのため」(38.2%)が最も高く、「優秀な人材の確保/離職防止のため」(26.8%)、「在宅勤務・テレワークに対応するため」(22.9%)、「ワークライフバランス支援のため」(21.8%)、「社員のニーズの多様化に対応するため」(21.0%)が続く。

新設する福利厚生制度の有無

廃止確定・検討

「廃止する項目がある」とする回答は23.1%。その割合は、従業員数の多い企業ほど高くなる傾向である。廃止を確定・検討している具体的な項目は、「通勤手当」(16.7%)がトップ。次いで、「永年勤続祝い」(14.9%)、「家族手当」(14.3%)、「借り上げ社宅/独身/社員寮」(11.0%)、「部活動/サークル活動の補助金」(10.5%)が上位となっている。 廃止する理由は、「コスト削減のため」(43.0%)がトップであり、ほかの理由とは20%以上の差がみられる。それ以下では、「社員の利用率が低いから」(19.7%)、「想定した効果が得られないから」(18.4%)、「人事制度変更への対応」(17.8%)、「新型コロナウイルスによる影響」(16.0%)が続く。

廃止する福利厚生制度の有無

縮小確定・検討

縮小する制度がある」とする回答は21.4%。その割合は「廃止」同様、従業員数の多い企業ほど高くなる傾向であった。縮小を確定・検討する具体的な項目は、「通勤手当」(20.9%)がトップ。次いで「退職金」(11.8%)、「役職/専門職手当」(11.1%)、「永年勤続祝い」(10.7%)、「借り上げ社宅/独身/社員寮」「部活動/サークル活動の補助金」(各10.4%)が上位となっている。 縮小する理由は、これも「廃止」同様、「コスト削減のため」(48.6%)がトップであり、ほかの理由とは20%以上の差がみられる。2位以下としては「新型コロナウイルスによる影響」(21.6%)、「人事制度変更への対応」(17.8%)、「社員の利用率が低いから」「想定した効果が得られないから」(各15.4%)が続く。

縮小する福利厚生制度の有無

予算計画

全体的に「変更なし・増やす」方向

今後の福利厚生に関する予算の方向性について聴取した。60%近くの企業が「今後も予算の変動はない」と回答、「増やす」企業は約20%、「減らす」企業は約10%であり、全体的には予算を「変更なし・増やす」方向にある。特に小規模企業において予算を増やす意向が強い。「コロナ禍で景気が落ち込む中、予算は減少方向だろう」との事前予測に反する結果となった。コロナ禍収束後を見据え、早期のビジネス回復に向け、優秀人材のひき付け・定着」「社員のモチベーション強化」を図る企業判断であると考えられる。

※3%未満のスコアは非表示

調査概要

調査目的

企業が実施・計画している福利厚生制度(法定外)の実態及び今後の動向(導入状況・変更予定など)を把握する。今回は、ジョブ型への移行、新型コロナウイルスの今後の福利厚生制度に対する影響も合わせて確認する。

調査対象

以下の(1)~(7)の条件をすべて満たすこと。

(1)正社員

(2)国内勤務者

(3)当該23業種該当者

(4)短大卒以上で高等学校までの教育を主に日本以外で受けている方

(5)従業員数「10名以上」

(6)自社の福利厚生制度(現状と今後の両方)を把握している

※当該質問で「現状/今後」ともに「具体的な内容までよく知っている/ある程度知っている」と回答した人

(7)29-69歳の男女

サンプル数

2,000サンプル

調査方法

2020年9月4日~2020年9月7日

調査目的

インターネット定量調査

調査実施主体

株式会社パーソル総合研究所

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