連載コラム「プロジェクトの詰まり」を解きほぐす“設計”の話 第4回/全6回
DX推進、業務改善、新規事業、研究開発などの部門横断プロジェクトでは、「手戻り」は避けたいことの一つです。一度決まったことをやり直す。作った成果物を修正する。関係者への説明や合意形成を再度行う。こうした手戻りが続くと、スケジュールは遅れ、現場の負荷も高まります。
そのため、
と振り返られることが少なくありません。
もちろん、それらが原因である場合もあります。しかし、同じような手戻りが繰り返される場合、その原因は確認不足だけではないことがあります。
たとえば、
こうした状況では、一つの変更や遅れが別の工程や関係者に波及し(図1)、結果として手戻りが発生します。
つまり、手戻りの本質は「作業を間違えたこと」ではなく、「影響のつながりが見えていなかったこと」にある場合があります。
特に部門横断プロジェクトでは、タスクだけでなく、判断、承認、合意、部門間の調整なども複雑につながっています。
しかし、私たちが普段目にしているのは、スケジュールやタスク一覧であることがほとんどです。担当者は動いている。会議も行われている。タスクも進んでいる。それでも手戻りが発生するのは、作業そのものではなく、その背後にある依存関係(図2)が十分に見えていないからかもしれません。
経験豊富なプロジェクト・マネジャーほど、先回りをして課題を捉えているように見えることがあります。しかし実際は、経験や勘だけでなく、「何が変わると、どこに影響するのか」という見えにくい依存関係を把握しているからこそ、課題を捉えることができるのです。
この変更は、どこに影響するのか。この判断が遅れると、誰の作業が止まるのか。手戻りの原因は、作業そのものではなく、その先に広がる影響のつながりにあるのかもしれません。
連載コラム「プロジェクトの詰まり」を解きほぐす“設計”の話 第4回/全6回
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