連載コラム「プロジェクトの詰まり」を解きほぐす“設計”の話 第3回/全6回
DX推進、業務改善、新規事業、研究開発など、部門をまたぐプロジェクトでは、計画を立て、スケジュールを引き、役割を決めて進めることが一般的です。
しかし実際には、
といった状況が少なくありません。
このとき現場では、「計画が甘かった」「見積もりが不十分だった」「関係者の協力が得られなかった」と捉えられがちです。しかし、もう一段手前に目を向けると、その計画がどのような前提の上に成り立っていたのかが見えなくなっていることがあります。
ここでいう「前提」とは、スケジュールや予算だけではありません。「この部門は協力してくれる」「必要な判断は予定通り下りる」「このテーマは優先される」といった、関係者が暗黙のうちに共有している認識や期待も含まれます(図1)。
たとえば、
という変化は、部門横断プロジェクトでは珍しくありません。
問題は、前提が変わることそのものではありません。本当の問題は、前提が変わっているにもかかわらず、そのままの計画や進め方で進もうとしてしまうことです(図2)。
計画とは、関係者が同じ前提の上に立って動き始めるための約束事です。だからこそ確認すべきは、「計画通りに進んでいるか」ではなく、「計画を支えている前提は、今も成り立っているか」です。もし計画通りに進めているはずなのにどこか噛み合わない感覚があるなら、それは進捗管理の問題ではなく、前提の共有や更新の問題かもしれません。
このプロジェクトは、どのような前提の上に成り立っているのか。もしその問いにすぐ答えられないのであれば、計画が崩れ始めているのではなく、それを支えていた前提が崩れ始めているのかもしれません。
連載コラム「プロジェクトの詰まり」を解きほぐす“設計”の話 第3回/全6回
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