パーソル総合研究所、無駄な社内会議による企業の損失額を算出
従業員1万人規模で年間15億円、1500人規模で年間2億円の損失

 総合人材サービス、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームである株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:渋谷和久)は、残業に関する調査研究の一環として、無駄な社内会議による企業の損失額の算出などを行いましたので発表します。本調査結果の概要は次のとおりです。

① 無駄な社内会議時間と企業の損失額(参考資料1参照)

  • 1万人規模の企業において、無駄な社内会議時間(※1)は年間約67万時間(約332人分の年間労働時間に相当)、企業の損失額(無駄に費やしている人件費)は年間約15億円。
  • 1500人規模の企業において、無駄な社内会議時間は年間9万2千時間(約46人分の年間労働時間に相当)、企業の損失額(無駄に費やしている人件費)は年間約2億円。
  • 算出方法は次の5つの要素をもとにしている。

A.企業規模(従業員数)×B.役職構成比率×C.役職別会議時間×D.役職別無駄だと思う会議割合(※2)×E.役職別時間当たり所定内賃金額

※1社内会議・打ち合わせの時間を指し、顧客・社外取引先との打ち合わせ・商談は含まない。
※2自社の社内会議についての主観的な無駄(減らせると感じる割合)に関して聴取したデータより推計。

② 企業規模・役職と社内会議の関係性(参考資料2参照)

  • 企業規模が大きいほど社内会議が増加する。部長級でみると、1万人以上の企業で630.0時間、500人未満で313.1時間となり、1万人以上の企業は500人未満の企業の2倍以上。
  • 役職が上がるとともに社内会議の時間も増える。年間平均を見ると、メンバー層で154.1時間、係長級で301.2時間、部長級で434.5時間。
  • 上司層とメンバー層を比べると、上司層の方が無駄と感じる社内会議の割合が高い。無駄と感じる社内会議の割合は上司層で27.5%、メンバー層で23.3%。
  • 上司層の方が、会議の「回数」も「時間」も減らせると感じている。ここ数年で社内会議が増えたと感じているのも上司層の方が多い。

➂ 無駄な社内会議の要因と対策(参考資料3参照)

  • 最も効果が高いのは、会議の時間に制限を設けること。次いで効果が高いのは、会議終了時に司会者が決定事項と次に行うことを明確にしていること。

<調査概要>

  • 「パーソル総合研究所・中原淳(2017)長時間労働に関する実態調査」
  • 調査対象者:全国20-59歳の正社員 企業規模10名未満は除外
  • 対象人数:6000人(上司層1000人、メンバー層5000人)
  • 調査期間:2017年9月。

■「パーソル総合研究所」についてhttp://rc.persol-group.co.jp/

 パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、社員研修などを行い、働く人と組織の持続的な成長をサポートしています。

■「PERSOL(パーソル)」についてhttps://www.persol-group.co.jp/

 パーソルは、2016年7月に誕生した新たなブランドです。ブランド名の由来は、「人は仕事を通じて成長し(PERSON)、社会の課題を解決していく(SOLUTION)」。働く人の成長を支援し、輝く未来を目指したいという想いが込められています。
 パーソルグループは、人材派遣のパーソルテンプスタッフ、人材紹介や求人広告のパーソルキャリアをはじめとし、ITアウトソーシング、設計開発にいたるまで、国内外90社を超える幅広い企業群で構成されています。グループのビジョンである「人と組織の成長創造インフラへ」を実現するために、労働・雇用の課題の解決に総合的に取り組んでいます。

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株式会社パーソル総合研究所 広報室
TEL:03-6385-6888 MAIL:prc_pr@persol.co.jp

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