ホーム > 調査・研究 > 研究活動 > チェンジマネジメント

研究活動

全て
  • グローバル人材マネジメント
  • タレントマネジメント
  • ミドル
  • チェンジマネジメント
  • キャリアマネジメント

チェンジマネジメント

チェンジマネジメント3

画一性や効率が競争優位となる「工業社会」から独創性やスピードなどが競争優位に直結する「脱工業社会(知識社会)」に変化する中、多くの企業で変革が求められています。しかし組織変革に取り組んでいる企業のうち、狙った成果を上げている企業はわずかに過ぎません。変革を日常的に起こせるような「自らを変革できる組織能力」をいかに築けばよいのでしょうか?

- フォーラム
【第4回HITOフォーラム「チェンジマネジメントの未来」】
第2部前半:変革し続ける組織を維持し、変化し続ける個人を活用するために
~戦略の実現と組織力・社員力を最大化するための「見える化×仕組み化」とは~

2014.02.18

△IMG_5325

【人事が果たすべき役割は何か】
守島基博 氏 (一橋大学大学院 商学研究科 教授)

冒頭、守島先生から第2部のテーマが提示されます。人事が果たすべき役割は何か。D.ウルリッチが掲げる人事の4つの役割のうちの1つは「変革のエージェント」です。これは戦略を実現するために組織を構築するような役割を指し、「組織能力担当部門としての人事部門」ともいえます。

そうした役割を担うために、人事には何が必要となるのでしょうか?守島先生からは「人事に必要な5つの提供価値」として次の5つのポイントをお示しいただきました。その5つとは「理念の共有・文化の浸透(組織としての纏まりと働く意義)」「リーダーシップの確保(人を引っ張るのはリーダー)」「適所適材(必要なところに必要な人・リーダーを配置する)」「巻き込み・エンゲージメント(働く人を仕事と仲間に巻き込む)」「フェアネス(成果を出した人が報われる)」です。これらを満たしながら、戦略を実践できる組織づくりが必要となりますが、その実現の仕方は企業によって異なります。各企業が具体的にはどのように取り組み、そしてどのようにして強い組織を創り上げたのか? 第2部の事例などを聞くうえで、より深く理解するための視点をご提示いただきました。

【変化の習慣】
曽山哲人 氏 (株式会社サイバーエージェント 取締役人事本部長)

△曽山様IMG_5204

企業事例の1社目はサイバーエージェント社です。取締役 人事本部長 曽山氏よりご説明いただきました。変化の激しいIT業界において持続的な成長を実現している同社ですが、その成長の源は、変化に対応する組織の存在だといいます。では、そのような組織はどのようにして創り上げたのでしょうか?

曽山氏が強調されたのは、組織に浸透している「変化の習慣」です。「変化が当たり前」という風土が組織全体に醸成されており、その背景に人事が意図的に行っている「変化の仕掛け」の様子をご紹介いただきました。例えば頻繁な異動や、次々と生み出される新規事業など同社ではまさに当たり前のように変化が引き起こされます。加えて、役員交代制度として著名な「CA8」や役員対抗の事業立案コンテスト「あした会議」などに代表されるように、経営陣自らが変化を実践し新しいものを創出し続けることが同社の大きな特徴です。常日頃から「変化の仕掛け」を起こし、経営陣自らが変化を率先して行っていることが、変化に対応する組織創りにつながるといった点についてお話いただきました。

【変革を実現するリーダーの育成】
木下達夫 氏 (日本GE株式会社 人事部 人事オペレーションリーダー)

△木下様IMG_5283

企業事例2社目はGE社。変革をし続ける企業の代表格である同社ですが、どのようにして変革をし続けてきたのでしょうか? 人事部 人事オペレーションリーダー木下氏からご紹介いただいたのは、変革を実現するリーダーの育成です。同社では、そもそもリーダーの定義に変革を起こせることが必須とされています。役職などのポジションパワーではなく、(自身の権限以上の)影響力をもって周囲を巻き込み変革できるような人材だとされています。

そうした人材を早期発掘し育成する上で欠かせないのが「ナインブロック」(9ブロック)です。これはパフォーマンスとバリューの双方で人材を評価する人事評価システムですが、そのバリューに「革新的なアイデアを生み出し、実現する」ことや「リスクを取ることを奨励するとともに成功と失敗から学ぶ」ことなどが明確に定義されています。そういったバリューに基づく評価が徹底されるからこそ、性別・年齢などに関係なく変革の力があるリーダーが早期に発掘され、そして抜擢によって良質な経験・修羅場経験を積むことが可能になります。

実際同社では、他の企業では考えられないようなスピードの昇進・抜擢が珍しくなく、そうした事例も紹介しながら同社がリーダーが輩出され続ける仕組みについてご紹介いただきました。

【戦略を理解し、戦略実現のためにリーダーシップを発揮する力】
会田秀和 氏 (元P&G米国本社HR担当ヴァイスプレジデント)

△会田様IMG_5142

曽山氏や木下氏のプレゼンテーションを受け、会田氏からは、「戦略を理解し、そして戦略実現のためにリーダーシップを発揮する」という2人の共通点が今の人事に求められている要素だとされました。人事制度改革など変革のための取り組みは多くの日本企業で行われていますが、成果につながっている例は少ないのが実情です。その原因について、会田氏からは目の前の課題ばかりに目を向けてしまう姿勢が原因なのではないかという指摘がなされました。変革を実現するためには、まずは売上・利益・シェアという組織の成果や外部の環境に目を向けること。そして、戦略を深く理解しそれを実現するための業務・構造・報酬・人材・情報・意識決定などの組織デザインに目を向けること。その上で、深い専門的知見をベースにリーダーシップを発揮しながら人事が変革を促すことなど、これからの人事の目指すべき方向性が指摘され、会場の多くの共感を呼んでいました。

※肩書は当時のものです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

- 連載記事

  • メルマガ登録はこちら
    ※メールマガジン 配信停止をご希望の方は、こちらへお進みください。

- 関連コンテンツ