22年から続いたダウントレンドが、2年ぶりに上昇に転じる
株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:萱野博行)は、ポストコロナにおけるテレワークの実態について定量的に把握することを目的に2024年7月12日~16日に3万人規模の調査を実施し、結果を取りまとめたのでお知らせいたします。
2023年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行してから約1年、企業活動や社会生活がコロナ前の日常に戻り、テレワークが多様な働き方の一つとして位置付けられる中、多くの企業が出社とテレワークとの最適なバランスについて模索しています。今回で9回目となる本調査では、最新のテレワークの実態とトレンドについて明らかにします。
パーソル総合研究所では、新型コロナウイルスの感染拡大以降、数万人規模のテレワーク実施率を測定してきた。今回の結果の特徴は、経済活動が回復した2022年から続いていたダウントレンドが2年ぶりに止まったことだ。
その動向を牽引したのは、大手企業のテレワーク復活である。それほど大きな差ではないが、1万人規模以上の企業においてテレワーク実施率が前年比で微増していた。
大手企業の職種別に分析すると、「商品開発・研究」「IT系技術職」「企画・マーケティング職」などでテレワークが増加していた。つまり、テレワーク回復を手伝ったのは、単純にヘッドカウントが足りないという「人手不足」ではなく、大手企業におけるスキルの希少性の高い戦略的職種における「人材不足」である可能性が高い。これらの職種ではテレワーク継続意向が非常に高くなっており、採用面の考慮としてテレワークを定着・増加させた企業が増えたことがうかがわれる。
一方で、規模の小さい企業のテレワーク率は横ばいであり、企業間・職種間のテレワーク格差が広がる気配がある。コロナ禍で大きく変化してきた日本のテレワークだが、これからもこの傾向が続くのか、引き続き観察を続けたい。
※本調査を引用いただく際は、出所として「パーソル総合研究所」と明記してください。
※調査結果の詳細については、下記URLをご覧ください。
URL:https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/assets/telework-survey9.pdf
※報告書内の構成比の数値は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とならない場合があります。
調査名称 |
パーソル総合研究所 「第九回・テレワークに関する調査」 |
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調査内容 |
・テレワークの実態や意識の変遷を定量的に把握する。 ・業種や職種、地域別といった属性別の違いを明らかにする。 |
調査対象者 |
[テレワーク実態について] 全国の就業者 20~59歳男女、勤務先従業員人数10人以上 正規雇用 n=25,414 非正規雇用 n=5,517 公務員・団体職員 n=390 合計 n=31,321 ※過去データと比較するため、主に正規雇用の従業員の数値を用いて分析。 ※正社員の調査結果の数値は国勢調査の正規の社員性年代別の構成比、過去調査の職種分布に合わせてウェイトバック処理。 ※グラフ中のサンプル数はウェイトバック処理後のサンプル数。四捨五入処理の関係で、合計数値が異なる場合がある。 [テレワーク時の意識について] テレワーク実施者(正社員)=1,000 |
調査方法 | 調査会社モニターを用いたインターネット定量調査 |
調査時期 |
2024年 7月12日 - 7月16日 |
実施主体 | 株式会社パーソル総合研究所 |
パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、人材開発・教育支援などを行っています。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしています。
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、BPOや設計・開発など、人と組織にかかわる多様な事業を展開するほか、新領域における事業の探索・創造にも取り組み、アセスメントリクルーティングプラットフォーム「ミイダス」や、スキマバイトアプリ「シェアフル」などのサービスも提供しています。
はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」 を実感できる社会を創造します。
株式会社パーソル総合研究所 広報
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