公開日 2017/09/01
改めて言うまでもないことですが、営業力があるかないか、高いか否かは、会社の業績に大きく影響します。ビジネス環境がめまぐるしく変化するなか、今よりさらに業績を上げたい、あるいは低迷しつつある業績をV字回復させたい――そのように考える企業にとって「営業力強化」は、率先して取り組みやすい改革テーマでもあるでしょう。
とはいえ、「営業力」とひと口に言っても、具体的に「何を」「どこを」「どのように」強化していけばいいのかは会社ごとで変わります。営業人材の底上げを図るのか、営業プロセスや仕組みの問題を改善するのか、戦略的な考え方を浸透させていきたいのかなど、求める部分は各社それぞれで、強化すべき課題も各社で異なるからです。経営から自社の営業力が弱いので研修を考えろと指示されたとしても、営業現場には、そもそも研修に時間を取られたくない、やるとしても具体的で、すぐに成果につながるものにしてほしいという要望があります。
自社が抱える課題に対応しない研修を導入すると、導入の成果は思うように上がっていかず、「やってみたけれど失敗だった」になりかねません。せっかく時間、ヒト、費用といったリソースを投入して行う以上は、受講者から「受けてよかった」「現場で具体的に活かしやすい」「メンバーの雰囲気やモチベーションが変わった」といった喜びの声が上がり、さらに営業活動の成果にもつながるような、研修担当者自身も「やってよかった」と実感できる研修にしたいものです。
ここでは「自社の営業力を強化したい」と考え、そのためのサポートとして研修プログラムを活用する際、「受けてよかった」「やってよかった」と実感できるよう、どのような視点で研修内容や研修依頼先を選ぶとよいか、基本となるポイントをまとめました。
まずは、研修担当者として事前に行っておくべきことを事前準備としてあげておきましょう。
それは、「自社の弱点・課題/めざす方向性の把握」です。
中長期計画などから自社がめざす方向性を改めて理解し、それを実現させるには、現時点で何が不足し、どこに弱点や課題がありそうかを大まかでよいので整理しておくということです。
事前に整理して大体の傾向を把握しておけば、「その弱点や課題を補ってくれそうな研修プログラムや研修提供先を選ぶ」といった選定基準を持つことができ、導入する営業力強化研修を有益かつ有効なものにしていくことができます。
では、実際の選定にあたっては何をポイントとして考えていけばよいのでしょうか?
研修プログラムならびに依頼先を選んでいく際の基本的な着眼点としては、次のような4つのポイントが考えられます。
こうしたポイントを意識して選ぶようにするとよいでしょう。
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