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人的資源最適化/活性化
定年延長において中高年社員を中心としたキャリア自律支援、年齢に関わりない異動降格を実現するための制度運用支援。
年齢差別である定年制・役定は、会社理念『公正』に反するとの強い思いから定年延長を決断。一方で、中高年に比重が高い組織の中で、人件費増加、管理職ポストの増大といった問題に対処する必要があった。
この会社では、企業トップが改革オーナーとなった上で、①厳格公正な制度運用による昇降給、異動配置 ②右肩上がりのキャリアから、一人一人が自分らしいキャリアを描き歩んでいくキャリア自律の促進 を人事主要施策におき、人事部の総力を上げて7年越しで推進している。
パーソル総研では、外部アドバイザーとして人事部のプロジェクトタスクフォースの戦略的アドバイザーとして関わるとともに、キャリア自律のグランドデザイン、研修等のサービスの提供、厳格公正なマネジメント運用のためのフィードバック強化を目的とした評価者訓練、全社員の意識啓発に向けた社員広報メディア作成など複合的な支援を行っている。
これまでは主観に頼った人事配置を行っていたが、職種と適性のミスマッチがしばしば起こっていた。このミスマッチは職種による活躍特性が異なることに起因すると想定され、「全社のパフォーマンスの向上」と「リテンションの向上」のためには、これを解消する必要があった。
そこで、適所適材を実現するための最適配置モデルの構築を目指してプロジェクトがスタートした。
最適配置モデルとして、職種のマッチングモデルと人の相性を判定するモデルの2つを構築した。前者はアセスメントデータを活用したハイパフォーマーの特性分析、人事評価との関係性分析によって職種別の活躍因子を明らかにした。後者は上司と部下組み合わせの最適パターンを析出し、これらの掛け合わせによって最適配置を導き出すモデルをつくり上げた。
実際の人事異動に活用することを前提とし、実用性の高いモデルを策定することに注力した。最終的には「どの職種のどの上司の下に配置するのがベストか」までをデジタルに導き出せるようにした。
実際にこの最適配置モデルを活用した人事異動が行われている。初年度の検証結果として、モデルの判定結果と一致した異動をした社員は、一致しない異動をした社員より、人事評価の上昇者の割合、評価点の上昇率ともに高い結果が得られている。