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2015.04.15

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創造型人材の重視を

人材育成

サイクルが短期化

昨今の経営環境を取り巻く変化は、IT化などの技術革新やグローバル化の影響である。「作れば売れる」時代から「売れるモノを創る」時代へ移行した。「作れば売れる」時代は高度成長期にみられる大量消費・大量生産時代であり、若くて文句を言わない画一的な人材を、人材マネジメントの対象としていかに「管理(コントロール)」していくかが重要だった。

しかし、昨今のような市場環境や技術構造の変化によって「売れるモノを創る」時代へと移行した。一例として、商品ライフサイクルが短期化する傾向がみられる。図にあるように1970年以前であれば、5年超えのヒット商品が6割近くあったが、2000年以降、ヒット商品の20%近くが1年未満しかもたなくなっている。ヒット商品を開発しても、そこから収益を得られる期間は短くなっており、以前にも増して先を見据えた製品開発活動を行わなければならない。

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同じ仕事で見極め

企業経営者は自社の競争力を高めるために、技術・新製品・新市場の開拓を行っていくことが重要である。それは、従業員のより高い能力開発とその発揮に基づくことから、企業経営全体の効率化は終極的には「人」に依存するのである。ここで求められる「人」とはどういう人なのだろうか?

キヤノン電子の酒巻社長に伺ったお話を紹介する。「事業戦略上、『創造』と『維持」というフェーズがありますが、それぞれに価値を発揮する人材は異なります。しかし、それら『創造型人材』と『維持型人材』とを混在してマネジメントしてしまうケースが目立ちます。私は創造型か維持型かを見極めて、創造型人材には新規事業への登用を積極的に行ってきました。その見極め方は同じ業務を与えてみるとよく分かります。創造型人材の特徴は、ある時から上司から与えられた仕事を巻き取って自分でやろうとします。しかし、創造型人材は、技術や事業に先見性があるが故に、将来に繋がらないような日常業務を疎かにしたり、維持型上司の言うことを素直に聞こうとしない行動特性があります。ただ、特にビジネスの初期段階では創造型人材の能力が必要不可欠です。上司がマネジメントしやすい維持型人材は重宝され、組織で昇進することが多く、経営のトップに就任することも少なくありません。しかし、維持型トップが創造型人材を評価する目を持たなければ、今後新規事業を生み出していくことは極めて難しいです」。

酒巻社長の創造型人材の見極め方、事業責任者への登用のあり方は激変する経営環境の中で非常に示唆に富むお話ではないだろうか。

※本記事は、2014年7月~12月まで労働新聞(http://www.rodo.co.jp/)にて連載されていた「キャリア権の時代」(全24回)の2014/10/20号の転載です。

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