HOMEコラム・レポート レポート 【第4回HITOフォーラム「チェンジマネジメントの未来」】第1部後半: なぜリーダー育成はうまくいかないか?

レポート

2014.02.04

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【第4回HITOフォーラム「チェンジマネジメントの未来」】第1部後半: なぜリーダー育成はうまくいかないか?

人材育成

フォーラム第1部前半のレポートでお伝えしたように、各登壇者のプレゼンテーションでは、変革し続ける組織を実現するためにリーダー育成が必要不可欠であることが指摘されました。では、なぜリーダー育成がうまくできていないのでしょうか? 第1部の後半では守島先生のファシリテートのもとパネルディスカッションが展開されました。

人事が短期的視点に陥っている?

会田氏から指摘されたのは「人事が短期的な視点に陥っているのではないか?」という点です。長期的な戦略を明確にし、「その戦略実現のために何が必要か?」「今の組織能力で可能か?」という視点に立てば次世代リーダー育成の優先度は自ずと高まってきます。

実際、そうした長期的視点・戦略的視点に立って組織戦略を位置付けている例として、平井社長からシスコシステムズ社の例が紹介されました。同社では、経営陣が年間数百時間にわたり議論して経営戦略・ビジョン(5.6年単位)を明確にし、それに基づいたストラテジー(戦略:2,3年単位)やその戦略実現のためのエグゼキューションアイテム(実行項目:12-18ヶ月単位)、キー・メトリクス(KPI:3ヶ月期単位)が設定しています。

会田氏からは「まさにオーガニゼーションストラテジー(組織戦略)とビジネスストラテジー(ビジネス戦略)の統合が実践できており、だからこそうまくいっているのではないか」と発言されました。

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また、第1部前半のフォーラムレポートでもご紹介頂いたMUJI GRAMについても同様です。一般的にマニュアルと言えば、いつしかマニュアル通りにやることが目的化してしまい、組織の創造性や変化を奪ってしまいがちです。しかし、良品計画社の場合は「お客様の変化にあわせて売り方などを常に変えないと役に立たない」というビジネスの戦略上、変わることそのものを仕組みに取り込んできたそうです。松井会長からは、浸透にこそ力を入れ、今では「MUJI GRAMに組み込んだか?」と社員が日常で使うほどに仕組みとして浸透している点をご紹介頂きました。

経営のオーダーにNoと言えない理由

では、なぜ人事は短期的な視点に陥りがちなのでしょうか? 今回のディスカッションには経営者・人事の双方に造詣の深い方々がご登壇されたこともあり、人事×経営の関係性に焦点を当てた議論もなされました。例えば「経営側から短期的なオーダーがくるために、人事は否が応でもなく短期的な視点にならざるを得ないのではないか?」という点です。これに対し、会田氏からは、下記の2つを明確に持っていないからこそ経営のオーダーに対して「ノー」といえないのではないかという発言がありました。

その2つとは
・組織のビジョンはあるか?
・組織の戦略はあるか? ビジネス戦略に基づいた3-4年の人事戦略があり、その実現のために(文化、組織、リーダーシップ、仕組みも含めた)組織ケイパビリティをいかに高めるかが明確か?
です。

こうした組織ビジョンや組織戦略を人事が明確に持っていないと、ますます経営からのオーダーで手一杯となってしまい、リーダー育成は後回しになってしまいます。ビジネスの戦略と統合された組織のビジョン・戦略を明確に持つことが、リーダー育成には不可欠だという点が改めて議論されました。

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