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タレントマネジメント

タレントマネジメント3

知識社会化、サービス経済化、人材の多様化などによって1人ひとりの才能(能力)を最大限活かし、さらに個々の能力を組織の力につなげることがカギとなっています。では、タレントマネジメントの実践にはどのような視点が必要なのでしょうか?

- 委員会
第1回 議事要旨
『タレントマネジメントが求められる背景』

2011.11.01

<要旨>

顕在化した問題
ビジネスゴールと人材評価の軸がアラインされていない。

問題の原因
①そもそもビジネスゴール自体が不明確(”勝ちの定義”が曖昧)
②ビジネスゴールと人材マネジメントのかかわりが弱い。
③バリューが不明確、かつ非限定的。(パフォーマンス偏重主義)
④緊急性/オペレーション/管理重視型マネジメント至上主義

それがどのような影響を及ぼしているのか。
① 若手優秀層が早期退職する(ファーストトラッカーの”しらけ”問題)
② 付加価値を生み出す人材が育たない。
③ 塩漬け感を抱くミドル層が存在する。
④ 活力のあるシニア層の登用が低水準に留まっている。
⇒日本の国際競争力低下

我々にいま出来ることとは。
① ビジネスゴールを明確化する。(時には経営に進言することも重要)
② ビジネスゴールに連動した人材評価を行う。
③ バリューを明確化し、パフォーマンスと同様に重視する。(短期成果主義からの脱却)
④ 管理型マネジメントを脱却し、新規ビジネス重視主義マネジメントへ回帰する。
※大前提として、経営からの信頼を勝ち得、ビジネスと人事の連携を強化することが重要。
(決して、経営に偏ることが重要ではなく、経営と現場とのバランスを保つことが重要)

<要旨詳細>

顕在化した問題
経営成果を担う主体、つまり競争優位の源泉は人材(タレント)であり、究極的に経営とはいかに人材を活かすかということである。しかし現実には、ビジネスゴールとの整合性が曖昧な評価項目を基に人材を評価・育成する企業が多いのではないだろうか。
例えば、「変革」が経営の重要課題となっている組織においては、当然「チャレンジ人材」が評価されるべきであるが、実際に現場で用いられている評価綱目はその数が多すぎて、最も重要視すべき評価項目軸が薄れてしまっている、といった実情がある。

問題の原因
では、なぜそういった問題が顕在化しているのだろうか。
まず考えられるのがビジネスと人材マネジメントの連動性が弱いという問題である。大前提として、そもそもビジネスゴールが不明確で、”勝ちの定義”が曖昧になっているといったケースも存在する。
勝ちの定義が曖昧な組織では、本来重要視すべきバリューも当然不明瞭となり、結果としてパフォーマンスだけを重視した短期成果主義に傾倒してしまうこととなる。目先の数字に追われる現場、そしてそれを管理型マネジメントでオペレーションするミドルマネジメントのあり方を見直すことがいま多くの企業に問われているのではないだろうか。

どのような影響を及ぼしているのか。
管理型マネジメントの下で、短期的成果の追求を余儀なくされる環境下では、新規事業を創出する、つまり社会に新たな付加価値を生み出す人材が育たなくなる。それだけではなく、若手優秀層の早期退職や、ミドル層の塩漬け感を助長していることに繋がっていないだろうか。さらに、バリューが不明確であるため、活力のあるシニア層の登用にも及び腰であると考えられる。これらが及ぼす影響は1企業内だけに留まらず、日本の国際競争力低下を招く問題であると考えられる。

我々にいま出来ることとは。
まずは、ビジネスにおける勝ちの定義を明確化し、それに基づいた人材評価を適正に行うことが重要であろう。ビジネス戦略が変更されれば、それに応じて人材の評価軸が変えていくことも当然必要であろう。また、その際に気をつけるべきは、過去の成果に基づくパフォーマンス評価だけではなく、バリューに基づいたポテンシャル評価も重要視すべきだということである。
またファーストトラッカーの”しらけ”は組織に伝播し、組織としての活力を失うことに繋がりかねない。従来の平等・横並び主義を脱し、更なる成長機会を含意したエンパワーメントや格差のある報酬制度など差別的処遇も効果的に行うべきである。

最後に、既存のビジネスモデルをベースにした人材マネジメントにも限界があることに言及したい。人材が新たなビジネスを創るという視点で、人材をベースにしたビジネス戦略の立案を検討することも考えるべき視座であろう。
なおこれらの施策が効果を発揮するには、まず大前提として人事部が経営からの信頼を取り戻し、ビジネスパートナーとしての人事という役割を十分に担うことが重要であることは言うまでもない。(決して経営に偏ることが是ではなく、経営と現場とのコミュニケーションエンジンとしての役割が求められている)

日時:2011年11月1日(火)18:30~21:00
場所:株式会社インテリジェンスHITO総合研究所 会議室
参加者:
産能大学大学院 経営情報学研究科 教授 城戸康彰氏
産業革新機構 執行役員 西口尚宏氏
株式会社資生堂 執行役員 アキレス美知子氏
野村證券株式会社 シニアHRマネージャー 藤岡長道氏
株式会社サイバーエージェント 取締役 人事本部長 曽山哲人氏
バイオ・ラッド ラボラトリーズ株式会社 執行役員 人事総務部長 石山恒貴氏
株式会社インテリジェンスHITO総合研究所 主席研究員 須東朋広氏

事務局:
株式会社インテリジェンスHITO総合研究所 研究員 田中聡

※肩書きは当時のものです

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